不妊症の原因や治療法について解説します

不妊症とは

不妊症というのは、妊娠を望んで避妊せずに1年から2年性行為をしているにもかかわらず、妊娠しない事を言います。

ほとんどのカップルは結婚後、半年から1年の間に妊娠すると言われていますが、不妊治療に悩むカップルも多いことも事実です。

原因は女性側だけでなく、男性側にもあり、その比率は半々と言われています。

年齢を重ねると妊娠しにくくなるのはなんとなく衰えが原因と分かりますが、年齢が若くても不妊症になる事もあります。

妊娠を望むカップルの約10%から15%ほどの方が不妊症に悩んでいるとも言われるほどですので、結婚する年齢が上がってきている今では、もう少し不妊に悩むカップルの割合というのは増えてきているかもしれません。

不妊症の原因

不妊症には、男性側にも女性側にも半分ずつ原因があると言われています。

女性が原因の場合は、排卵がないことであったり子宮内膜症であったりすると、妊娠しにくくなってしまうといわれています。

男性が原因の場合は、精子の数が無いもしくは少ない場合や、精子が通る道が詰まっている場合もあります。

そのほかにも男女共通して言える事は、加齢等によって妊娠する力がが衰えたり、精子の質が落ちてきたりすることで妊娠しにくくなってしまいます。

女性側

まず妊娠するまでの流れを見てみると、卵巣から卵子が排出されます。これを排卵といいます。

卵管の中で排卵された卵子と精子が出会います。出合った精子と卵子が受精し受精卵となり、受精卵が子宮内膜に侵入すると妊娠となります。

生理不順の場合は、排卵がされない事があります。排卵がされないと全てが始まらないので、不妊となってしまいます。

排卵がされない原因は、いくつかありますが、女性ホルモンが関わっています。

女性ホルモンを出せなくなるような病気がある場合や、極度の肥満や極度に痩せている場合も女性ホルモンの分泌に影響を与えてしまいます。

次に排卵が起こっても精子と出会わなければなりません。出会う場所は卵管の中ですので、卵管が詰まっていると出会えません。

卵管は炎症などによって詰まったり、クラミジア感染症に掛かったことがあると、症状が無くても卵管が詰まる場合があります。

出合った後は受精卵となり、着床する必要がありますが、子宮筋腫であったり、先天的に子宮の形態異常などがあると、子宮内膜の血流が悪くなる場合があります。また、子宮内の炎症や過去にした手術などの影響で癒着などしていると、せっかく侵入してきた受精卵が着床せず、妊娠に至らないといった事もあります。

男性側

男性側に原因がある場合には、妊娠に必要な精子にある場合があります。

造精機能障害といって、精子を作る機能が落ちていて、精子が全く作られない事や、多く作れない事があります。

射精してもその中に精子の数が無かったり少なかったりすると、当然受精しにくくなりますし、数だけの問題ではなく精子の運動性も重要で、精巣の温度が高いと精子の数が減ったり、運動性が落ちたりする場合があるので、不妊に繋がります。

また精路通過障害といって、精子はしっかり作られていても、精子の通り道である精管が詰まってしまっていて、精子が通れずにいる為、妊娠に至らないという可能性もあります。

その場合射精はできても、その中に精子がないという状態となる為、造精機能障害にも似ていますが、検査をすればすぐに分かります。

原因としては過去に起こした精巣上体炎などでの炎症が原因で精管が塞がる場合があります。

また、最近よく効くEDが原因と言うこともあります。EDとは勃起不全という意味で、体は健康で元気ですが、精神的な理由などから、勃起が起こらず性行為を行えないために不妊となってしまうという事です。

仕事のストレスや、プレッシャーなどからなる為現代社会では多くみられます。

男女共通

女性だけの原因も男性だけの原因もありますが、男女に共通する主な原因は加齢です。

年齢を重ねると、女性はホルモンも減っていくため排卵が起こりにくくなったりすることで妊娠がしにくくなるといわれていました。

しかし、女性だけでなく男性も年齢を重ねると、精子の元気がなくなり活動が弱く妊娠に繋がりにくくなることが分かっています。

また、セックスレスも原因となり、性行為をする回数が減れば当然妊娠するチャンスを逃してしまう事となります。

しなければならないとプレッシャーを感じてしまっても、男性側の勃起不全にも繋がりますので難しい所ですが、お互いに支えあいながら不妊治療することで精神的にも保たれて妊娠に近づくといえるでしょう。

不妊症の治療法

不妊となる原因は、男性ならではの理由も女性ならではの理由もあります。

原因はどちらかだけという事はなく、どちらも同じだけ原因を持っていますので、妊娠を望むカップル二人で不妊治療を進めることが妊娠への一番の近道です。

治療方法も多くありますので、より2人に合った治療法法を見つけて行きましょう。

また、30台半ばから後半に掛けて一気に妊娠が難しくなりますので、年齢も考えながら治療を進めることをお勧めします。

不妊症治療薬

妊娠するには排卵することが大切です。なので、不妊治療薬で多く使用されるのは排卵誘発剤で服用するタイプと注射するタイプがあります。

服用するタイプで特に多く使用されるのがクロミフェンという有効成分を配合したクロミッドという排卵誘発剤です。

クロミッドは副作用が弱いので服用しやすいといわれています。

また、ジェネリック薬もあり、同じ有効成分を保有していますので、より安く手に入れる事も出来ます。

排卵検査薬を使用すると、排卵されたのかを確認できます。

毎日体温を測り、高温になったら排卵日という風におおよそで判断は出来ますが、排卵検査薬を使うとはっきりとわかります。

生理が毎月しっかり来るのであれば排卵日の予測はしやすいですが、生理不順の方ですと排卵日を把握するのは難しいので、排卵検査薬を使用すれば、より妊娠しやすい日を見つけることが出来ますので妊娠に繋げることができます。

そして、妊娠検査薬を使用する事で、妊娠しているかを確認できます。

生理予定日から1週間後ほどで使用できる物が多く、尿に含まれるホルモンの量から妊娠しているか判断します。

生理が遅れている場合や、体温の上昇、胸のハリなどが出た場合は妊娠検査薬で確認しましょう。

タイミング法

タイミング法は、妊娠しやすい排卵日に性行為が行えるようにするための方法です。

個人差はあるものの、精子はおよそ5日間生存でき、卵子は排卵してから1日程しか生存できません。

その為、丁度排卵する日に性行為が行うと妊娠の可能性が高まるという事です。

しかし排卵日の日に性行為を行ったからといって確実に妊娠するわけではありません。

あくまでも可能性が高まるということなので、タイミング法をすれば妊娠できると考えるのは間違いです。

また、タイミング法で妊娠が出来るというのは、妊娠するための機能が備わっているカップルのみと言えます。

女性であれば、排卵がしっかりされて、卵管も詰まっていたりせず、着床できる状態の子宮内膜であること。

男性であれば、運動性の高い元気な精子が多く作られていて、精管が詰まっていない状態である事がいえます。

男女共に健康で性行為を行える状態の上で、タイミングを合わせることが出来れば妊娠の可能性は高くなります。

人工授精

人工授精というのは、子宮内精子注入方と呼ばれていて、精子を採取して妊娠しやすい時期に子宮内に注入する方法です。

主にタイミング法だけでは、様々な理由から妊娠に至らなかったカップルに行われます。

精子を採取してそのまま注入するだけでなく、精子を培養液で洗浄・濃縮する事で力強い精子となり、それを、最も妊娠のしやすい排卵日に注入する事でタイミング法よりも確実に精子を送り込むができる為妊娠の可能性が高まります。

自然に排卵するのであればいいのですが、より効果を高めるために、排卵誘発剤を使用する事もあります。

流れとしましては、まず卵胞の成長状態や、尿やおりもの等を検査し、子宮内膜の厚さの測定をし、排卵日を予想してもらいます。

人工授精をする当日に精液を用意し、力強い精子を抽出し、子宮内に注入します。

数日後に排卵が行われているかの確認をし、必要に応じてしっかりと着床できる為に黄体ホルモンを補充し準備を整える方法となっています。

体外受精

体外受精を行う場合は、タイミング法や人工授精をしても妊娠に至らなかったカップルに行われます。

また、卵管に異常がある場合などの理由から、体外受精でしか妊娠ができないといわれる場合もあります。

体外受精は、採卵手術によって卵子を体外に取り出し、パートナーの精子と受精させてできた受精卵を子宮に戻して着床させる方法です。

まずは複数の受精卵を用意する必要があり、フェルトミッド等の排卵誘発剤を服用することで、卵子を多く育てることが出来ますので、その中からより良い卵子を採卵する事ができます。

その後受精をさせるのですが、顕微授精で精子を卵子に注入して受精させる方法と、精子が卵子に自ら侵入する体内で自然と起こる受精を、体外で行う体外受精の2種類があります。

その後数日間培養した後により成長した受精卵を子宮に戻した後にも、より着床できるようにと、黄体ホルモンを数回にわたって補充しますので、人工授精よりもより妊娠率を高める事の出来る精度の高い方法と言えます。

不妊検査

不妊治療を始める前に必ず不妊検査というものを受ける必要があります。

最初に受ける検査は簡単で、排卵があるかどうかということと、卵管がしっかり通っているかを確認します。

排卵の有無は体温や体外からの超音波などで確認が出来ますが、卵管が通っているかは子宮に管を入れて確認する必要があります。

これには、レントゲンをとる場合と超音波で検査する場合があります。

男性側では精液の中に精子はあるかどうかが分かります。

しかし、最初の検査は簡単な物なので、精子があっても運動性があるかどうかは分かりませんので、最低限の検査と思いましょう。

また、検査もいくつかあり、検査によって排卵前・排卵期・排卵後に行う物もある為検査するのに約1ヵ月かかると考えておきましょう。

稀に男女ともに妊娠できる健康状態ですが、精子を敵と見なしてブロックしてしまう抗体がある場合もある為、血液検査やホルモンの検査をする必要がある方もいます。

まとめ

不妊治療といえば女性のイメージがありましたが、最近では男性側にも原因があるという事が分かっています。

より早く、確実に妊娠するためにはカップルで不妊治療を始め、早めに原因を把握することが望ましいといえます。

また、年齢を重ねていると、より不安になったり焦ったりし、ストレスからホルモンが乱れ、男性も、しなければならないとプレッシャーを感じすぎてしまったりすると、勃起不全になったりと、男女共に精神的なところから不妊の原因が生まれてしまう可能性もあります。

不妊治療はできるだけ気楽に、お互いに支え合いながら行い、不妊の原因を受け止めしっかりと治療していきながら精神面も安定していれば最大の効果を発揮するでしょう。